このブログは、Matt Getman (シニア製品ディレクター) と Angela Troccoli (シニア製品マーケティングディレクター) の共同執筆です。

サプライチェーン計画はここ数年で大幅な進化を遂げました。その大きな理由が、テクノロジーの進化、膨大な量のデータへのアクセス、変化する消費者行動です。ビッグデータ、最先端のアナリティクス、機械言語アルゴリズムの登場により、企業は膨大な量のデータを利用できるようになり、より多くの情報に基づく予測的な知見を活用して、以前よりもはるかに大きな規模と速度でプランニングと意思決定を最適化できるようになりました。テクノロジーの進化はこれからも続き、プランニングはさらに高度化すると考えられ、企業は複雑なグローバル市場により正確・俊敏に対応できるようになります。

このブログ記事では、Blue Yonder で起こっている、サプライチェーン計画テクノロジーを取り巻く環境を一変させる最先端のイノベーションを掘り下げて説明します。40年以上にわたる経験と知的リーダーシップが最新のクラウドベースのパフォーマンスと結び付いて到達した頂点とも言える、Blue Yonder のコグニティブなマイクロサービスプランニングスイートは、プランニングソフトウェアと意思決定サポートツールの次なる大きな進化を表すものです。このスイートは完全にエンドツーエンドのプランニングシステムで、真のマルチテナント、クラウドネイティブ、完全な SaaS ソリューションであり、企業は意思決定をリアルタイムに拡大できます。

最先端テクノロジーを装備した、ソリューションのコグニティブプランニングスイートは、この業界のアーキテクチャを飛躍させます。

Snowflake との連携により、すべての計画データを1つのデータクラウドに配置

サプライチェーンからは膨大な量のデータが生まれます。サプライチェーンを俊敏にし、現実の市場のダイナミクスに即応できるようにしたければ、さまざまなソースからの膨大なデータを利用する必要もあります。

Snowflake データクラウド上でネイティブに動作するアプリケーションの構築を手がける最初で唯一のエンタープライズサプライチェーンソフトウェア企業の1つとして、Blue Yonder は、企業全体のデータとサードパーティのデータを1つのデータクラウドに集約し、そのデータを1つのセマンティックデータモデルに論理的にマッピングします。この単一のデータソースをプランニングソリューションすべてで利用し、異質な要因をすばやく簡単にまとめて、一元的な意思決定とアクションにつなげます。また、Blue Yonder のコグニティブソリューションは共通のデータクラウド上でネイティブに動作するので、各アプリケーションが必要なアクセス権を取得して最適に動作します。

分散アーキテクチャにより、お客様は処理能力を高速に拡張できると同時に、データの使用状況と可視性を常に完全に制御できます。アプリケーションをデータ側に配置することで、抽出や書き戻しの処理時間がなくなります。データは共通のデータレイク内にとどまるので、データの移動や遅延が大幅に削減されます。Snowflake データクラウド全体でのデータ共有は読み取りアクセスを付与するだけなので、外部のビジネスアプリケーションとの統合を管理する必要性が減ります。

さらに、Blue Yonder は Snowflake の「ゼロコピークローン」機能を利用し、Polytope Analysis 機能によってシナリオプランニングも作り変えます。既存のデータのコピーを同じ共通のデータクラウド内に複数作成することにより、追加のストレージが必要なくなるため、顧客は数百ものシナリオを並行して高速・効果的に実行できます。

生成 AI で次世代のサプライチェーンインテリジェンスを実現

Blue Yonder は業界最先端の生成 AI テクノロジーを投入し、大規模言語モデル (LLM) の自然言語機能と Blue Yonder の充実したサプライチェーン IP に加えることで、動的な意思決定とオーケストレーションを実現します。Blue Yonder オーケストレーター (Blue Yonder Orchestrator)Luminate® プラットフォーム内に統合されており、すべてのコグニティブプランニングサービスに組み込まれています。ユーザが日常使う言語でクエリを実行すると、後は オーケストレーターが、許可されているすべての関連ソースからデータを抽出し、情報を予測的知見やガイド付きのレコメンデーションと併せて利用しやすいフォーマットで提示します。

業務運用者は、キーボードや音声からシンプルで端的な質問を入力することで、ビジネスインテリジェンスタスクを完了したり、高度なトレーニングを受けたり、データモデルについて学習したりできます。さらに、日常業務を離れたりアプリケーションを切り替えたりすることなく、複雑なワークフローを始動することもできます。Blue Yonder 独自のアルゴリズム、特許取得済みの IP、業界に関する深い知識、数千ものサプライチェーンのオペレーションを通じて得た経験でトレーニングされた Blue Yonder のオーケストレーターは、業務運用者の能力を瞬時に強化します。オーケストレーターを使用して端的な質問に回答するだけではありません。仮想的な業務運用者全員の力を結集してシナリオを実行することもでき、作業から解放されて分析や意思決定に集中できます。

ディープメタ学習で機械学習の力を解き放つ

Blue Yonder は業界屈指の人工知能 (AI) と機械学習 (ML) を組み込んで、お客様が Blue Yonder のアプリケーションを予測、意思決定、操作する方法を最適化します。Blue Yonder は制約のないコンピューティング能力と拡張性を実現し、精度に妥協することなく数百件あるいは数千件ものシミュレーションを数分で実行して、計画から実行までの時間を劇的に圧縮できます。この結果、非常にスマートで高速・俊敏な、即応性の高いサプライチェーンが実現します。

Blue Yonder は、今これを次のレベルに引き上げようとしています。そこで使われているのが、Blue Yonder の ML 予測アルゴリズムを画期的に強化したディープメタ学習です。この機能は、お客様のデータで自身のどこをどうトレーニングすれば良いかを自動的に学習し、予測品質を向上させます。このモデルは、データ内のどの特徴量と相互作用に意味があり、それをどの程度学習すべきかを学習して、高度に個別化されたモデル構成を自動的に作成します。時間をかけて手作業で特徴量を作成する必要がなくなり、Blue Yonder の従来の ML モデルと比較して予測品質が5~10% 向上します。ディープメタ学習によって、業務運用者はようやく、無限のデータの価値を余すところなく手に入れ、統合された ML のスピードを解き放つことができるようになります。

価値創出を加速して総所有コストを削減

マイクロサービスで構成されるコグニティブプランニングスイートは、並ぶもののない制御と適応力を備えており、お客様のビジネスプロセスに合わせて調整できます。ビジネスニーズに適合するようにデータやお客様独自のカスタム ML モデルを追加したり、Blue Yonder の ML を拡張したりするのも簡単です。Manage the Data Model などのツールを使えば、Blue Yonder のデータモデルに直接アクセスできます。数回クリックするだけで、データスキーマに列を追加し、データ要素を作成して、その要素をツール内で使用できるように準備できます。データの作成後、製品階層、カレンダー、データ要素のあらゆる側面を Semantic Network Architect (SNA) という1つの場所で構成できます。データモデルを用意して管理することで、Configuration Manager を使用してワークフローとビューを完全に構成できます。アップグレードの影響を受けないビューによって意思決定スピードを解き放ち、プロセスを完璧に追跡・サポートしましょう。

また、Blue Yonder の ML からお客様独自の ML を作成することも可能になっており、カスタムモデルを拡張・テストし、運用規模で導入するための統合ツールを用意しています。この作業はノーコード、ローコード、プロコードのオプションを使って簡単に実行できるので、開発者にとって自由度が高く、熟練のデータサイエンティストでなくても使用できます。Blue Yonder のコグニティブプランニングアプリケーションは、クラウドネイティブなマルチテナントのマイクロサービスです。そのため、多大な手間やメンテナンス費用をかけずとも、数年ではなく数か月で導入可能です。また、Blue Yonder のマイクロサービスは既存の Blue Yonder ソリューションと相互運用可能なので、既存の投資に影響を与えることなく、自社のペースと優先順位で変更を行うことができます。

Blue Yonder の新しいコグニティブプランニングソリューションスイートは、既存のテクノロジーを一気に飛躍させました。最先端のテクノロジー、Blue Yonder の特許取得済み IP、業界で実証済みのサプライチェーンソルバーの力を組み合わせ、お客様のサプライチェーン計画の変革を支援します。

Blue Yonder のコグニティブプランニングソリューションがお客様のサプライチェーンをどのように次のレベルのパフォーマンスに引き上げるかについては、弊社のe ブックをご覧ください。